青森県史デジタルアーカイブスシステム

青森県史の概要


 青森県史は、平成8(1996)年度に編さん事業が始まり、平成13(2001)年3月に最初の4巻を刊行。平成30(2018)年3月に通史編3巻を刊行し、全36巻が完成しました。
 内訳は、資料編考古4巻、古代2巻、中世4巻、近世7巻、近現代8巻、民俗編3巻、文化財編2巻、自然編2巻、別編1巻、通史編3巻となっており、他に県史叢書14冊も刊行しました。青森県史の編さんはかつて大正15=昭和元(1926)年に一度行われており、今回の編さんが始まったのはちょうど70年ぶりのことです。

 編さんの基本方針を定めた「青森県史編さん大綱」では、県史編さんの目的を「青森県の歴史的発展過程を明らかにし、郷土に対する県民の理解と愛着を深めるとともに、貴重な歴史的資料を県民共有の財産として永く後世に伝え、あわせて進むべき本県の将来を展望し、さらには、21世紀を担う人材の育成を図ること」としています。
 そして、具体的な編さんの方針として、
 ○ 本県の歴史を北方世界の中に積極的に位置づけ、従来の「みちのく」に対する認識の変革を図ること
 ○ 学術的に高度な水準を保つとともに、学際的な研究成果も十分取り入れること
 ○ できるだけ平易な文章で記述するとともに、写真・図版・統計資料なども多く収録して県民に親しまれるものとすること
 ○ 普及のためにマルチメディアを積極的に活用すること
 ○ 本県の歴史を正確に記録・記述するために、県内外にわたって広範囲に資料調査を行うこと
 ○ 資料の収集・整理は、編さん終了後の保存・活用を念頭に入れて行うこと
を掲げています。

 また、編さん過程における資料調査では、およそ72,000点に及ぶ膨大な資料を収集しており、これらは本県の歴史を調べ、考え、知る上で貴重な資料群となっています。
 県史編さんが始まった当時は「マルチメディアの活用」としていましたが、20年あまりを経て、資料のデジタル化をはじめIT技術の進歩には著しいものがあります。そこで、本県では「青森県史デジタルアーカイブス」を構築し、県民をはじめ皆様が気軽に県史の文章や資料の検索、資料画像の閲覧ができるように取り組むこととしました。青森県全域の歴史、民俗、文化財、自然に関することを網羅する本アーカイブスを通じて、県史編さんの成果がさまざまな方面で活用されることを願っています。